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夏のむし物語 パートⅡ・捕獲が禁止されている「カワラハンミョウ」

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カワラハンミョウ(甲虫目ハンミョウ科)という名前の昆虫をご存知という方は少ないのではないでしょうか。
この虫は、良好な自然海岸でないと見られないことから、海岸の指標昆虫とされている昆虫です。
成虫は7~8月に砂浜等に出現します。
かつては全国の海岸に多く生息していましたが、海岸の工事や堆砂の移動、砂浜の縮小、人による捕獲、漂着ゴミの堆積、車の乗り入れ等による環境悪化で、現在急速に個体が減ってきています。
環境省や島根県のレッドリストにおいて絶滅の恐れが最も高い「絶滅危惧Ⅰ類」に分類されています。
そうした中にあって益田市の遠田海岸~久城海岸では、この数年間の調査で、個体数はきわめて少ないですが、ある程度の生息を確認しています。
そこで、島根県条例により捕獲を禁止する標識を生息地に設置するなど、積極的に保護管理されている貴重な昆虫です。

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《生息域》
海岸線から浜辺寄りのやや小高い砂地で益田川河口から東へ約300mほどの区域の砂浜に生息しています。

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《カワラハンミョウの雄》
体長15mm前後。背には、白に銅緑色の模様がある。
幼虫期は地中に穴を掘り、その入り口で待ち伏せをして小動物を捕獲します。寿命は3年(幼虫期2年)。

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《捕食および食性》
肉食性で、砂浜の上を敏捷に歩行しながら、昆虫類、多足類、甲殻類などを捕食し、人などが近づくと飛翔。
キバやアゴが発達しています。

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《繁殖行動》
7月末から8月中旬にかけて、午前中の時間帯によく見かけられます。大きさは、メスの方がやや大きい。

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《ハラビロハンミョウ》
体長は、カワラハンミョウに比べてひと回り小さく、11mm前後。海浜性のハンミョウです。
背の色は銅色。波打ち際で活動(捕食)することが多く、カワラハンミョウとは住み分けをしています。
こちらのハンミョウも絶滅危惧Ⅰ類に属し、個体数が激減しています。

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《ハンミョウのオス》
内陸性のハンミョウ。「道教え」という愛称で親しまれている、最もポピュラーなハンミョウ。
体長は20mm前後で、ハンミョウ科の中で最大。
特に、平地~山地の道路上に多くみられ、頭・腹・背が美しい金属光沢に輝き、人気のあるハンミョウです。
先般、NHKでも紹介されましたので、ご承知の方も多いかと思います。
現在、道路などの舗装化が進み、生息域が大幅に減少しています。生態については、カワラハンミョウとほぼ同じです。

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《砂浜の上に立つカワラハンミョウ》(写真提供全て・フォトクラブ高津川21)

夏のむし物語として、ハッチョウトンボやカワラハンミョウという2cm以下の虫が、現在、生存の危機に直面している事実を、益田地方の具体的な生息例の写真とあわせてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
2014年度の島根県レッドリストの昆虫編では、なんど194種類もの虫が絶滅危惧種や準絶滅危惧種に分類されています。
前回、今回と取材に協力を頂いたフォトクラブ高津川21の吉﨑会長は、「地球の温暖化や環境の悪化が、自然界の弱者でもある動物や植物たちに影響を及ぼしている。このことは、私自身の課題としても受け止めている」と述べておられました。
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